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世界に名を馳せる名車　いすず　117クーペ　中古車

117クーペは、いすず自動車が生産していた4シータークーペである。車体後部へ流れるような流線型を描いたスタイリッシュなモデルであり、1970年代の日本車を代表する傑作の一つに数えられる。「いすずはヨーロッパに一番近い会社」という二つ名を持っているなど、その外見は日本車離れしていて魅力的であった。1968年に発売されて以来、長期にわたり生産され、長くいすずのフラグシップを務めた。車名の由来は開発コード番号で、117サルーンのコードネームで開発されていたフローリアンのクーペ版としての位置づけである。そのためシャーシ、ドライブトレーンをフローリアンと共有する。コンセプト、デザイン、パッケージ、スタイリングはカロッツェリア・ギアに委託され、当時のチーフデザイナーであったジョルジェット・ジウジアーロが担当した。その後ジウジアーロはギアを退社して独立、イタルデザインを立ち上げたが関係は続き、量産指導はイタルデザインの初仕事となった。型式は1,600cc車がPA90、1,800cc車がPA95、2,000cc車がPA96となる。これらの電子制御エンジン車がPA90E、PA95E及びPA96Eであり、ディーゼルエンジン搭載車がPAD96となっている。最初期のプロトタイプであるギア/いすゞ117スポルトは1966年3月のジュネーヴ・モーターショーで発表され、同ショーのコンクール・デレガンスを獲得した。その後イタリアで開催された国際自動車デザイン・ビエンナーレに出品され、名誉大賞を受賞しているなどその魅力は世界的なものとなった。未だにレトロとしての人気が有り、その中古車価格は約8０万円程度となっており、状態の良い物は優に100万円を超えるものも存在している。中古車市場に出回っている物は走行距離が短いものばかりで、おそらく乗るのではなく飾っていなのだと思われる。