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シトロエン2CVの中古車を探すことのむずかしさ

フワフワした足回りのフランス車が、どうしてもほしくてシトロエンの2CVを中古車販売店で探すのですが、どうしても良い車と出会えません。フランスで1948年に発売された前輪駆動の乗用車で、フランスを代表する車だ。この独特のデザインとは裏腹に、あらゆる面で合理的な車は、あっという間にフランス国民に愛される車となった。この車は、フランスだけでなく、ヨーロッパ中で、その経済性と走行能力が認められることになり、世界旅行の手段として使用されることも多くあった。この車には、一切必要でない装備はなく、エンジンの熱を利用したヒーターがあるぐらいだ。この車の愛好家がよく言うのが、故障しないというか故障するところがないといわれるぐらい、走行に必要のない装備はついていません。世界中で多く売れた車であっても、その作りから現存する車が非常に少なく、自走できるこの車を見つけることはかなり難しい。しかも手入れの行き届いたこの車を見つけることはほとんど無理だと感じてしまう。


なぜなら、そのようにメンテナンスを欠かさない人が、この車を手放すはずがないからだ。試しに、全国に支店を持つ大手の中古車サイトで、シトロエン2CVを検索してみても、ヒットするのは2、3台しかない。しかも、その多くがリペアされており、オリジナルに近いものは少ない。しかも、もしこの車を手に入れることができたとしても、ちょっとした事故で廃車になるほど安全性が低い。どんなに頑張ってもスピードが出ない車なので、事故にあう確率は他の車より低いかもしれないが、もし前からでも、後ろからでも追突されたら、それでこの車とは永遠の別れになってしまうだろう。しかし、このような発売当時に醜いアヒルの子と呼ばれたデザイン、実用性のみを追求した車が、生産が終わった後にも、一部の人であっても、これだけ愛されるシトロエン2CVは、自動車の歴史で必ず名前が挙げられるであろう名車であるのは間違いない。きっといつかこの名車を所有できる日が来ることを信じて、これからも探し続けることになるだろう。