選択をクリックして中古車条件を選んで下さい

世界最速だったマシン　マセラティ　ギブリ　中古車

ギブリは、イタリアの自動車会社・マセラティが販売していた高級スポーツカーである。由来は「リビアの高地から地中海地方に吹き込む埃を含んだ熱風」を意味する。1966年に発表されたこのモデルは、デザインをカロッツェリア・ギア時代のジョルジェット・ジウジアーロに委託。鋼管フレームにスチールボディを被せたスタイリングは、当時の高級スポーツカーに共通して見られる地を這うような背の低い車高の低さ、ロングノーズ、ショートデッキ、そしてファストバックスタイルという、リアハッチがリアガラス下のパネルが開くのみで、そして同社のモデルとしては初のリトラクタブル・ヘッドライトを採用する。当時のライバル車、フェラーリのデイトナ、ランボルギーニのミウラと比べると、直線的で平面的に見えるが、エッジと曲面とが使い分けられており非常に空力的に有利な構造となっている。当時のジウジアーロデザインのウェッジシェイプ志向がよく現れ作品と言え、ジウジアーロの代表作としてあまりにも有名である。内装は２シーターであり、インテリアにはレザーが多用されているなど高級感を意識している。トランスミッションは5速マニュアルとオプションで3速オートマが選べた。出力330仏馬力の4.7L V型8気筒モンスターエンジンを前方に積むFRレイアウトで、0-60mph加速は6.8秒、最高速度は265km/hを記録し、当時世界最速で、人気ともにフェラーリ・デイトナ、ランボルギーニ・ミウラP400と争った、同社の大ヒット作であったのは間違いないだろう。1969年にオープンモデルの「ギブリ・スパイダー」を発表、1970年には排気量を4.9Lに拡大、最高出力335仏馬力/5,500rpm、最大トルク49.0kgm/4,000rpmにパワーアップされた「ギブリSS」、「ギブリ・スパイダーSS」を発表。1973年に生産中止されるまで、総計1,274台が生産され、どれも予約の段階で完売だったという。翌年に発表されたカムシンが後継モデルとなる。中古車市場では若干の在庫が見られる。その価格は個体差によるが２５０万円前後となっている。