ティーポ2/3計画の車　フィアット　テムプラ　中古車

テムプラは、イタリアの自動車会社フィアットが製造していたセダン型の乗用車。1990年にレガータの後継車種として発表された。4ドアセダンで、途中ステーションワゴン型を加え1996年まで6年間製造された。ブラジルでは、2ドアのクーペ型も販売されるなど人気を博した。マレアが後継車種となる。ティーポと共通の開発プロジェクト「ティーポ2/3」から生まれた車で、ランチア・デドラやアルファロメオ・155などの姉妹車であり、プラットフォームを共有することによりコストダウンを図っている。ボディサイズは、全長4354×全幅1695×全高1445と、セダンながらそこまで大型ではない。エンジンは、排気量1.4L・1.6L4気筒SOHCエンジン、1.8L・2.0L4気筒DOHCエンジンと1.9Lターボ・2.0L4気筒SOHCディーゼルエンジンを設定。これらをFF方式で駆動した。排ガス規制により、ディーゼルエンジン車はそこまで売れなかったという。サスペンションは、前輪がマクファーソン・ストラットで後輪がセミ・トレーリングアーム、バネは前後ともにコイルスプリングを使用。高速走行で若干のフラツキが見られた。外装は全てイタリアのデザイン会社I.DE.Aが、内装は同社のデザインセンターが担当。日本へは、フィアット&アルファロメオ・モータース・ジャパンにより、1992年から1993年まで2.0i.e.SXのみが輸入された。日本仕様のエンジンは排気量2.0L4気筒DOHCのガソリンエンジンで、ディーゼルエンジン車は輸入されなかった。最高出力110ps、最大トルク16.2kg、トランスミッションはAT、ボディはセダン型であった。日本での人気は出ず、1年間で輸入が停止している。中古車は50万円からだが、個体自体が全く存在していない。逸話として、一部の評論家の間では同時期に発売されたフォルクスワーゲンのセダン、ヴェントと並べて「天ぷら弁当」とも呼ばれていたこともあるらしい。