メルセデスベンツMクラスの中古車市場

メルセデスベンツのMクラスと言えば、ファミリーにも乗りやすいSUVとしては最高だと思う。 それまで高い人気を持ち続けていたGクラスはどうしてもプロ仕様というイメージで、よほど好きでなければシティユースとして購入する人は少なかった。 とは言え最近はだいぶ増えて来て、街中でもあの不変のデザインを見かける事もたまにあるのだが、やはりあれだけの能力を備えた車なら、街の中だけでなくオフロードを自由に闊歩してこそ活き活きとするだろうと思わせられる。 それに対してこちらはボディデザインの優しさで、どこを走っても違和感なく溶け込めるだけの時代性を感じさせる。 ラグジュアリー性の高さは言うまでもなく、乗り手の満足には大いに貢献してくれるので、同じSUVでも優雅に乗りたい人には間違いなくお勧めの車種だ。 輸入車は欲しいと思ってから時間がかかるというのが難点であり、そのために中古車の市場がとても活発である。 新車の納期は国内仕様でも一ヶ月弱かかる場合があるが、中古車なら見つけて即商談に入ることが可能だからだ。 ドイツ車というのはとにかく仕事が良いので評価が高い。そこを国外での生産に切り替えたことで最初はミソをつけた面もあるが、その後の持ち直しはさすがと言える。 SUVを好む父親と、そこまで大きな車体を好まない家族との意識のズレを中間点で納めてくれることもあり、互いに満足のできるモデルとしても人気があるのではないかと個人的には睨んでいるが、実際に走ってみれば、乗り心地の良さに満足しない人はいないだろうと自信を持って語ることができる。 それは運転する人間だけでなく、助手席に乗るだけでもその違いが分かるほどだ。 何をもってベンツなのか。何をもってベンツのSUVなのか。 そこを存分に味わいながら、いわゆる高級車としてのイメージとはまた違う一面を知る事ができる車種だろう。 そして価格の意味を、その価格でも高い人気を得ている理由を、その足回りの良さで必ず納得できるはずだ。