メルセデスベンツ300CEカブリオレの中古車を買ってしまった

買ってしまった、なんて書くとまるで後悔しているようなニュアンスになるが、まったくの逆だ。 とうとう買ってしまった、の「買ってしまった」なのだ。 ずっと乗りたいと思っていたメルセデスベンツ300CEカブリオレ。 初めて見た時にそのカッコ良さに惚れ込んでから、ずっと追いかけてきたこの車が、ようやく自分の手に入る日が訪れた。 輸入車を買うなんて考えたこともなくカーライフを送っていた若造の頃に見つけて、何も知らず、何も考えず、この車って売ってますかと手近な中古車店に駆け込んだ。 もちろん、田舎町の、しかも自分の家のすぐ近くの店なんかに入荷するはずもなく、うちじゃまず入らないねと冷たくあしらわれ、それが何を意味するのか分からずに、めくらめっぽう、見かけた店にアタックを繰り返していた。 昔はインターネットで情報を探るなんていう方法がなかったし、オークションなんていうものもポピュラーじゃなかったから、店に無ければ後は雑誌で探すくらいしか思いつかなかった。 そんな時、近いモデルを見つけた事があるのだが、とにかく遠方で、それだけで断念した。 今考えればもったいない話だ。 遠方であっても状態さえ良ければベンツは「買い」なのだ。 なにしろひとつのモデルに対して、中古で市場に出て来る数が圧倒的に少ない場合が多いからだ。 見つけるだけでもひと苦労という時に、販売店が遠いとかなんとか、そんなことは問題にならないと今ではよく分かっている。 しかし当時は陸送まで頼むほどの勇気もなく、結局、現車を見れないのでは意味がないと思ってしまって泣く泣く諦めた。 あれからもう１５年…。 時代は変わった。 どんなに遠い店舗の情報でも、ホームページさえアップしてあれば、いつどんな車が入荷したのかすぐに分かるし、オークションサイトも充実している。 何より、仕事中でもメールでやり取りが出来るので商談の進みが早い。 そして自分の懐にも、当時よりは余裕がある。 そんなわけで、見つけた瞬間、気持ちの上では即決だった。 もちろん、詳しく知りたいこと全てに回答してもらうまでは先走らないように気を付けたが、ここで逃してまた１５年待たされる気はもう無かった。 だから買ってしまった。とうとう、ようやく、この車を運転出来る日が訪れたのだ。 感激。