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最後のコンチネンタル　リンカーンマークⅧ　中古車

リンカーン・マークⅧは1993年に登場した2ドアクーペである。この時期にはすでに名称からコンチネンタルは外れている。このクルマはFN10プラットフォームと呼ばれるものを利用しており、先代モデルよりも弱冠大きなものになっており、インテリアスペースもマークVIIより大きくなっている。新たなプラットフォームの採用でこのモデルからフルの四輪独立懸架が投入されている。このプラットフォームはフォードサンダーバードやマーキュリークーガーとも共用されている。コルベットとダッジバイパー以外はこのクルマを含めて殆どのアメリカ車が既にFF化しており、クルマ作りが大きく変化したことを痛感させられる。クルマ自体もだいぶ小さくなったものの、それでも5.2mを超えるサイズはアメリカ以外では大きなサイズで依然としてこうしたサイズのパーソナルラグジュアリークーペの市場が米国内に現存していたことが認識できる。エンジンは4.6リッターが搭載されていたが、この時期燃費は急激に向上しており、リッター当たり7キロ8キロを走る車が殆どとなったのはうれしい限りである。


日本市場へは同じフォルムのサンダーバードとともに93年からリアルタイムで販売が開始されており、その数も結構なものになっているが、如何せん70年代のリンカーン・コンチネンタルのイメージとは大きく異なり、さらにパーソナル感が強くなったことが印象づけられる。クルマのサイズが比較的日本でもとりまわししやすくなったこともあり、中古車に出回る数もこの時期からかなり増えるようになってきている。結局このモデルは98年で製造を中止し、いわゆるリンカーンコンチネンタルとしてのマークIからのシリーズはまーくⅧで終了ということになった。その後このブランドは4ドアモデルへの展開を基本としていくことになり、さらにその先にはSUVへの拡大していく際のブランドとして利用されていくことになる。アメリカの自動車史上では非常に有名で歴史の長いブランドではあるが、そのポジショニングとイメージは常に動きながら長い年月を経過してきていることを感じさせられる。マークⅧは日本の中古車市場でもまだかなり見つけることができ、その気になれば比較的程度のいいタマも見つけられそうな状況である。