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中古車でもリンカーンナビゲーターは手が出なかった

現在33歳。18歳で免許を取得したが、すぐには自分の車を持つことが出来なかった為、車の本を買い夢を膨らませていた頃、とある本の中で、この車はものすごくカッコいいと思ったのがリンカーンナビゲーターだった。個人的にはマフィアの飼っているブルドックというイメージで、今にも「ヴァフッ」と吠えそうな感じがして、たまらなく好きになった。外車だがガソリンはレギュラーで良いという所にも魅力を感じたが、リッターどのくらい走るのか、1回ガソリン満タンにしたらどのくらい掛かるのか。色々と考えてはみたが、若い私には手が出るような値段ではないのだろうか。また、日本には車検というものもある。排気量も多いこの車の車検料はどのくらいかかるのだろうか。車の維持費が日本車の軽自動車に比べると、とんでもなく高くつくと気づいた私には、いくら中古車だとしても手が出る代物ではない、と諦めざるを得なかった。この車を持つということは、それなりの給料を貰える仕事の人じゃないと無理なんだと悟り、私は日本の軽自動車を買うことになった。


何よりもこの車が魅力的な所はいかつい外見と広い室内。アメリカの代表するSUVでリンカーンナビゲーターが日本で流行りを作ったと言っても過言ではないと思う。今でも根強い人気がある車なので、インターネットや本で検索しても、走行距離が多くても車体価格もそれなりの値段がする。現代のアメ車は過去と比べて故障も少なく、この車は性能も以前と比べると良くなってきているように思われるが、いくら最近のアメ車は壊れなくなってきたと言われるが、やはり中古車。それなりに故障と消耗品の交換が必要になるが、現在は日本で受けれるアメ車のサービスも品質も以前と比べると向上しているので、アメ車を買うのも抵抗がなくなってきた。今でもリンカーンナビゲーターは欲しいと思う。現在は、結婚もし若い頃の自分に比べたら生活の質も上がってきて車もある程度良いものに乗ってはいるが、欲しくても駐車場、子どもの事、今後の事などを考えると、中古車で良いものがあったとしても、何故か怖くなって手を出せずにいる。あの、いかつくてスタイリッシュで高級感あふれる車は私の一生の夢なのかもしれない。