今は中古車購入の時代

中古車よりも新車、といった時代もあったと思いますが、今は新車よりも中古車の時代と言われています。これは他の業界にもいえることなのですが、技術が進歩すると、なかなか壊れなくなり、また壊れても修理が可能になり、長く使えるようになります。これが新しいものが売れなくなる理由の1つです。もう1つは単純に不景気により、価格の高い新車が売れなくなっているということですが。

他の業界で言うと、やはり電化製品がそういった状況に陥っていると思います。例えば近年中古パソコンの需要が増えてきていますが、これは10年前ではあまり考えられないことでした。というのは年々パソコンの性能が向上している状態では、購入する際は新しいものを購入するからです。今でもパソコンの性能は向上していますが、向上した性能を必要としていないケースもあります。それであれば、安い中古パソコンを購入しようとなるわけです。中古パソコンをリフレッシュする技術も向上していますので、中古でも全く問題なくなっています。

車においても現在はそういった状況にあると思います。新車には新しい機能が確かにどんどん加わっています。しかし、その機能を必要としていない人からすると、全く魅力を感じないのです。車を購入する時に選ぶ基準となるのが、故障しやすい車かどうか、車体価格はどうなのか、燃費や保険などランニングコストはどうなのか、走行距離はどれくらいなのか、走りはどうなのかといった点です。

この点で問題がなければ購入すると考えると、昔よりも車の故障は少ない、車体価格も安い、燃費も最近の新車に負けない燃費である、走りも全く問題ないとなってくると中古車でも全然問題ないとなります。中古車が古い性能の劣る車に見えない、そういった時代になってきているのです。

これからは中古車で十分、逆に今の車よりも5年前の車の方が面白い車が多かったなどで、中古車で良いというより、中古車が良いという人も増えてくるような気がします。それだけ、新車も進化はしていますが、その進化が必ずしも好ましいものばかりではないという事実があるのです。

最近の車は車としての魅力が少なくなってきています。車は大人のおもちゃと言われていた時代は、人間がいかに上手く車を乗りこなすかといった感じだったのですが、今は車に乗せられているといった感じがするのです。安全支援システムなどで車の方から危険を教えてくれるシステムができたりで、車が高度になりすぎているのですね。